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「三婆」

劇団文化座公演

鳴門市民劇場2018年1月18日例会 感想集


鳴門例会カーテンコール

三婆!とても良かったです。佐々木愛さんは相変わらずかわいいお姿で、他の二人も個性ありすぎ、人間は一人では生きて行けないこと、高齢者達の生き様など、身につまされる思いで観劇しました。

人との関わり方には色々ありますが、大切な のは人と関わるということ。人が熟した時に面白い関わり方が出来れば良い最期を送れるのではないかと考えさせられました。 

武市浩蔵が急死したところから始まりましたが、それまでにこの3人の生活には本当に色々あったことでしょう。そのことがあっての舞台でした、それを考えると3人それぞれの思いは舞台で戦ったあの行動と察します。舞台を観ていてどうしても駒代の性格がよく分からないところでしたがとても幸せそうで良かったですね。今回は役者の力量を強く感じました。とにかくウマイ!

三婆、私もその仲間入りをしている年齢になっているので、とても楽しめました。自分がこの先どのような老後を送るか、自分で決められなく、「神のみぞ知る」ですものね。
 より良い老後を送れるようにとにかく頑張っているが、今を大切に生きるしかないと思っています。そして家にこもらないで外に出て、いろんな人に刺激を受けて、笑ったり楽しいことを見つけて生活していこうと思っています。自分のことになってしまいましたが、三婆は最後は仲良く一緒に生活することになり良かったです。

社会で起こり得る人間関係を「三婆」出演者がうまく表現しており、前回に引き続き、すごく楽しませていただきました。

悲哀の中にコミカルな部分もあり、人間やはり一人では生きていけないと思わされた。
 三婆それぞれに高い演技力で引き込まれた。老後をどのように生きていくか考えさせられた。家族を大事にし、つながりを深めることが第一だが、ラスト近くでの選挙カーから聞こえる声のように、市民として政治への監視→参画を忘れてはならないと思った。重助さんのような謙虚な生き方も印象に残った。女3人の「骨肉の争い」だけではない深く考えさせる内容だった。

劇団文化座の皆さん、笑いと涙のお芝居を熱演いただき有り難うございました。3人の女性の織り成す人生模様でした。時代は1963年から始まり、お芝居の最後のところで、本妻が小姑、妾の2人に出ていかないで、「一人の生活は嫌だ」とのくだりで、私事ですが思い出しました。当時私の生活環境は、祖父母・父母・私達、そして叔父・叔母と一緒に暮らしていました。祖父母は亡くなり、叔父・叔母は結婚して家から出ていきました。一人減り二人減りして家族が少なくなりました。叔父・叔母は幸せを掴んでのことではありましたが、その寂しさを経験しました。昨日までいた叔父・叔母が今日からいないのです。寂しく感じたものでした。演じられているお芝居での本妻の気持ちが大変よく分かり、こみ上げてくるものがありました。
 ところで、3人の女性の性格は如何でしょう。本妻が普通の性格とすれば「いい性格」・「悪い性格」に当てはまるのは小姑・妾のどちら?これに当てはめるのには無理があると思いつつ考えています。

・面白くて楽しかったが、最後に松子が「人間は一人では生きられない」という言葉がジーンと胸に響き考えさせられました。
 ・回転舞台が有効で場面の転換が素晴らしかった。音楽も郷愁をそそられるがテンポよく時代に合っていたように思えてよかった。

現実にあるような物語ですが老後は楽しく過ごしたいと思っています。三人三様の役柄が良く出ていました。面白おかしく笑って暮らしたいと日々思っています! 時間のたつのが早くてもっと観たかったです。笑いあり涙ありの演劇でした。とても良かったです!

人間世間一般、一人では寂しくて生きていけない動物だと思います。強がり言っていますけど、いつ一人ぼっちになるやも知れません!その時どうするか今から自分をみつめ沢山の友達をつくって、おしゃれして生きていくことが大切だと思っています。演劇の中に自分を重ねることが出来ました!

佐々木愛さんの演技が見ごたえある作品でした。老後は平安に楽しく暮らしたいものだと心から思いました。

自分の一方的な見方で腹を立てているお婆さんをみて、ああ私も一緒だ。ずーと腹たてて言い通し自分の思いを通そうとしているなあと思った。劇の途中で怒っている主人公をみていて気分が悪くなった。きっと私もまわりに迷惑かけているのだろうと思った。人を裁くのはやめ、冷静にまわりの人と解決に向け協力したいと思った。途中、政治家の街頭演説が入り面白いと思った。老人問題の真の解決は、この演劇を観て、政治だけでは解決しないと思ったが政治も大きくかかわっていると思った。

鳴門例会カーテンコール

久しぶりの有吉文学にワクワク、ドキドキ。
 期待通りの素晴らしい舞台でした。老後の暮らし方がいろいろと話題になる中で、新しい生き方が提示されたように思う。絶対にベストな方法はあり得ないし、人それぞれに千差万別だ。自然の流れにさからわずに、大切な教訓だと思った。
 「一人は淋しい」然り、気の合った者同志で、自分の生き方を模索していくことだと痛感した。
 お世話になったお花さんが新しい家族とともに訪ねてきた。「帰りたいけど、帰れない」このセリフがいつまでも心の中に残った。私の次の生き方に課題を出されたようだ。若い人はどう思うのだろうと、答えはまだまだ出そうにない。すごく考えさせられた一言だった。

観劇の前に市立図書館で原作を借りて読んでおいた。
 原作では、「三婆」が同じ敷地内ながら、それぞれ独立した家に住んでいたが、これを舞台ではどうするんだろうと興味がわいた。結果はなるほどというものだった。

最後の場面で、松子が「一人にしないで!」と泣いて一緒に暮らそうと頼む場面がとても印象的でした。人間は一人では生きていくのは淋しくて悲しすぎる。やがて訪れる自分の老いや家族のこと、老後のことをしみじみ考えさせられたお芝居でした。

とにかく素晴らしかったです。演技とは思えないほど役に入りきっておられて、引き込まれました。回り舞台のセットにも感激しました。鳴門でこんな大掛かりな舞台をみることが出来るんですね。
 自分の老後について考えさせられる話でした。

まずは、流石文化座さん。見ごたえのある演技で、特にやはり主役三人の女優さんたちの芸達者ぶりは、一見、軽妙に見せながらも重みがあって、“芝居”というものを堪能できました。
 内容については、自分が微妙な年齢(当年とって58歳)で、今の時代なら登場人物の「三婆」は親の世代の話(高齢者問題)としてみればいいのかな…だし、でも、設定をみると彼女たちは60歳ちょっと過ぎ(でも「おばあちゃん」と呼ばれてました。60歳は「おばあちゃん」か~で、ややショック:笑)で、自分たちの世代!?ということで、見方がやや複雑でしたが、視点をちょっとずらしたところでは、血縁の無い(しかも…決して穏やかではなかった関係性の)者同士の共生。正直には、私にできるかなあ~という気持ちでした。でも、人と人との関係においては、ああやってトコトン喧嘩もしてさらけ出せば、そのあとには本当の共感や愛情が得られるのだろうなあということ、そうやって摩擦を避けずに、人は人と一緒に生きていかなければならないのだなということ、を学びました。
 一番最後の、登場人物が皆“無言”でたたずむシーンは、そこまでの、笑いも満載の展開とは一転、たいへん印象的でした。有吉佐和子氏の原作のテーマが一瞬にしてズシンと突きつけられた気がして、改めて、原作のすごさと、そして演出の素晴らしさも実感できました。

この作品は、ちょうど幹事になった頃も相まって、作品の運営サークルの始まった頃から携わってきました。何度も再演されている作品で、文化座でも今回本妻役佐々木愛さんのお母様故鈴木光枝さんもされていたそうで、始まる前から、本妻、妾、妹の掛け合いの演技に大注目でした。でも、始まってみると3人だけでなく、舞台の端々にひょうきんな仕草をする重さん(武市産業専務)やお花さん(女中)と辰夫さん(出入りの八百屋)の動きが気になっていきました。くるりくるりと周り舞台が回るごとに、時間が経っていき、初めピシッとスーツを着こなしていた重さんが、だんだん服装や腰が曲がってきて足がふらついてくる。最後のシーンの重さんの登場をわくわくしていました。また、娘役がいるのだから、お花さんと辰夫さんが結婚するのは分かっているのに、場面が変わっていくごとにどうなっていくのか気になって、登場を期待してしまいました。お花さんは松子さんのすることが嫌になって一度辞めたのですが、再度松子さんが気になって、本宅を家族で覗きに来て、老人になった4人があ~だ、こ~だと言いながら暮らしていたのを見てほっとけなくなりました。私自身も、だんだん主人と私の両親が歳をとり、両親の家を訪ねる度に「そろそろ二人だけなのはほっとけないなぁ」と感じています。この家は、核家族が増えてきた日本の中の一般的な老々介護の一つなんだろうと思われました。もっとも、私も老いることが他人事ではないのを忘れぬように、と人生の戒めにしました。

三婆は有名な作品と聞いていましたので楽しみでしたが、予想以上に登場人物の個性が強く、見入ってしまいました。
 人間味あふれる三人の演技力も見物でした。人の良い所や悪い所が相まって面白く、それでいて最後はやはり3人が一緒になるというところは感動もしましたので、色々な感情を持ってみることができた作品です。

すごく面白く、楽しめました。老いの切なさがある中、それを上手に可笑しさにも変えているところがすごいなと思いました。私も似たような年齢の一人暮らしですが、最後の方の場面での「非常時の連絡ボタン設置」は(地域の心配りが)行き届いているなあ~とも(笑)。

老後は孤独である。若かりし頃読んだ本の中の言葉であり、今も心にひっかかっている。
 今後ひとりぼっちの生活に、もしなった時、三婆のように孤独よりも、人の温もりを求めるのか、その時の自分の気持ちを大切にしようと思う。

人生の終盤に共に過ごす仲間がいてくれる。
 血縁関係のない、しかも好ましく思ってない他人どうしが、我を張り合い、足をすくい合い、喜怒哀楽まる出しでぶつかり合い、構築された凸凹、いびつな形をした集団。これも一つの家族なのかもしれません。昔好きだったネコとネズミのアニメを思い出しました。面白くて、切なくて、少し羨ましいストーリーでした。

素晴らしい舞台装置とテンポの良いストーリー、そしてそれぞれの人生。すべてが素晴らしく、集中して見入ってしまいました。また、老後のあり方についても改めて考えさせられました。

今回も徳島で観ました。いただいた座席ははしっこだったのですが、横詰めで運よく中央で観られました。
 「三婆」は鈴木みつえさんのときも観ましたが、今回も楽しく観ることができました。立場の違う三人の言動が、掛け合いとなって面白みがありました。舞台の転換も回り舞台が有効に使われていたと思います。あきることなく最後まで観られました。

時代背景が自分の生まれ育った時代に重なっていたので、はじめは懐かしい気持ちで観ていたが、主役の三人がいがみ合いながらも、実はお互いを求め合い、最後は支え合って暮らす姿に、現代の介護の問題も重ねながら考えさせられる事の多い舞台だと感じた。

「三婆」が観たいと一月担当を希望しましたが、クリアに苦労!!でも苦労したかいあって、クリアしての観劇はとっても楽しく感激ものでした。文化座の三人の役者の素晴らしい演技に、うっとり、拍手!!同じ年代になった者として共感するところもあり、老いと人生について考えさせられました。

笑いあり、笑いあり、ちょっと考えさせられたり。私はたきさん、好きです。

今回の市民劇場、笑いあり楽しい時間を過ごしました。年が近いので身につまされ考えさせられました。

長かったけど楽しかったので飽きなかったですね。 私は声を出して笑ったり、思わず、突っ込みを言ったり。

正妻と妾、さらに義妹との掛け合いが痛快で面白く、ちっとも寝させてくれない(笑)。さすが!何度もTVや演劇で演じられている作品である。昭和38年での出来事ですが、核家族となり、私達の老後そのままに、とても人間味のある作品でした。

このお話を観て、人は皆ひとりでは生きられないことをしみじみと感じさせられました。家を出て行こうとするみんなに、他のみんなも、出ていきたくはなかったはず。喧嘩をしながらワイワイにぎやかに暮らしていたことが、本当にしあわせだったと、この時みんなにわかったんだと思います。素晴らしい演劇でした。

面白かったです。ただ最後には身をつまされ る思いで観ました。老後は三婆ならず四婆で頑張ろうと誓いました。

三婆の婆たちが私と同じくらいの年齢設定なので、自分のこれからを考えてしまいました。

回転する2面の壁面の展開が素晴らしかった。私たちには“老い”はまだ先の事のように“婆”を観ていたがラストでは私たちの世代にも課題をなげかけられた気がした。

今回の「三婆」は見ごたえがあった。役者さん達、特に三婆になり切った演技が素晴らしく上手で、前半舞台では三人三様の心の裏表の表現と、そのしたたかさにどうしようもない憎たらしささえ感じた。古典と評判されるだけにあり、これだけの状況設定と台詞使いはさすが有吉佐和子の才能と思った。後半舞台では話の展開は早く、それまでの夢から厳しい現実へ、三婆の貼り合っていた意地と欲が次第にはがれ落ち、元専務哲也の孤独、女中のお花の期待と落胆が、三婆の緊張関係を引き立てていた。最終突張りあった仲でも、必死に生きようとする中で、やはり助け合って行きたいとの心の奥底の吐露はホッと心が洗われました。したたかな嘘もかわいいものだと感じた。高齢化社会の現実はもっと、厳しい場面もあるだろう。全員揃ってのアンコール舞台挨拶、若々しい人たちの演技だったことが改めてわかり、もう一度ホッと救われた気持ちで精一杯の拍手を送った。

人ってやっぱり一人では生きていけない。夫とは時々喧嘩するけど、一緒の部屋にいて(違うことをしていても)何もしゃべらずとも安心感がある。幸せってこういうことか。

「老い」を迎えて、これからあの4人はどうなるのだろう?と心配になる。
 しかし、八百屋の若夫婦が近所に帰ってきてよかった。
 一方、あらぬ心配は、若夫婦の子ども役…学校、どうしてるんだろう?
 仲間はずれにされたり、いじめに遭っていなければいいのだが……
 存外、両親の知らぬところで苦労しているのが子どもだから (^_^;; (^_^;;

鳴門例会カーテンコール

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