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七人の墓友

劇団俳優座公演

鳴門市民劇場2017年3月10日例会 感想集

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鳴門例会カーテンコール

墓のある人、今から作ろうと思っている人、身近なテーマであるが何故か先送りにしがちな事をお芝居で楽しく見せてもらいました。

「墓友」という面白い言葉に釣られて、台本を読む。(それも2回 (^_^;;)コメディだ!それも、白黒で割り切れぬ世事がいっぱい詰まっている。どんな展開をするのかと期待した。
  演出の威力と役者の力量だろう。玄人受けする芝居だった。
  終幕前の舞台上で演奏し、歌われた「Imagine」。こんな風に使うのか!と感激とともに、機関紙の例会紹介に載った歌詞で、舞台と一緒に歌っていた♪ 「あのギターに、みんな揃えなくてもイイんだよ」翌日、女優さんからのお話で大納得。だから、自由で、しがらみがなかったんだ〜。粋な演出也。
  七人目の墓友は、誰なんだろう?そんな問題提起で終演する。
  次から次へと、落ちくる桜の花びらが印象に残った。
  花びらの 降り敷く宵や 墓ひとつ

あらすじは聞いたり見たりして知っていたのですが、いざこれからの自分の生き方を見つめる事の難しさを考えさせられました!どう生きて満足できることが出来るのか。これからの事を、舞台を通じて勉強になりました!がんばろうと何を?(生きることです。たのしく)

自分の生活の中での切っても切れない問題に直面した物語と思います。普段、生活の中で忘れがちですが、歳とともに考えさせられます。60歳、70歳、
  80歳と過程ですが、舞台の中の一人暮らしの人の生き方を観て、安心して過ごせられたらと思います。生き方を教えられたように思いました。

個性的な生き方がぶつかり合って色々考えさせられました。お墓のあり方はすごく身近な問題ですね。エンディングに備えて、楽しめる時間を心豊かに大事にしたいと、改めて思いました。

観劇の一つの意義は、異文化理解だろう。ゲイ、墓友(友人がいっしょに墓に入る)、夫婦別墓、妻より家柄(義父)を優先、といった自分にとっての非日常や認識の外にある世界観、人間観に触れることで、自分を考え直す機会になる。とりわけ、これで当たり前と思っている夫婦というものについて、一人よがりの判断で相手は自分を理解してくれていると思い込んでいなかったか。子は親の願う方向へ育っていると思い込んでいなかったか。
  それを気付かせてくれるのは、やはり思いを伝え合うこと。そして、自分の至らなさに気付いたら、「これから」直していく努力をすること。
  どうなることかと思った展開だったが、終わったら家族、友達と共に生きることの素晴らしさをじわっと考えさせてくれる、心に残るいい舞台だった。

背景を砂の上に手で描くという手法がおもしろかった(サンドアート?)。初めて見るものだった。
  身寄りのない人にとっては墓友というのはいいかもしれないと思った。

まだまだ先のことと思っていましたが、妹に母が亡くなったとき、「私が一番年上だよ」と言われ、ハッとしました。死とか終末期とか、自分にはまだまだ先の事と思っていたのに・・・(現在70歳)。
  最近、元気で同窓会のお世話をしてくれて元気だった友人がガンで亡くなりました。あんなに元気だったのに、「あそこに行こう!」「ここに行こう!」と誘ってくれていたから、なおのことショックでした。「まだ行ってないのに」と。最近身近な人が次々亡くなって、自分はどんな死に方だろう、と考えるようになりました。これからは、本当に墓友の事も考えていかないと、とそんな思いもあって、今回の例会は、まだ自分の入るお墓もないし、どこに用意するか迷っている現在、(2人の子供が離れて生活しているので)どこが良いか決めかねている一因でもあります。今回の例会は、そんな私にとっても参考になる例会でした。

今回、まず斬新と思ったのは、砂絵で舞台背景を作り、しかもその砂絵を書いているところまで「魅せた」ところでした。それによって、いろんな変わった場所に設定でき動きがあったと思う。
  ただ、「お10番」くらいの会員さんは、最後のほうでたくさんの人に手を合わされて困惑したのかな。
  筋も単純ではなく、性的マイオリティー、不倫、生涯独身、熟年離婚を取り込み、最後には夫の改心によって家族円満に至るという大逆転。
  7人の墓友は家族になる、というところでどんでん返しがあった。
  しかし、最初に亡くなった人の言葉で「今そう思うことが大事。未来には変わっていても」というのが心に残りました。

「七人の墓友」と言う題名を見て、最初、40代の自分にはまだ早いテーマかなと思いました。が、実際に舞台が始まってみると、すぐに引き込まれました。
  親からみると、やっぱり結婚して子供がいるっていうのが1つの成功パターンなんだなって言うのもすごくわかるし、子供は子供で自分の道を歩いて行きながらも親の期待に全て答えられているわけではないという若干の後ろめたさもある。そんな、今の独身の男女が気にしている心の機微がよく表れているなと思いました。
  お母さんの墓友はすごくユニークな人たちで、特に私の印象に残ったのは男性2人です。男性は立派じゃないほうが老後は友達ができる、というセリフにうなずけました。自慢話をしないからこそ、友達ができる、それは若い世代でも起こりうることだなと思います。
  最後、亡くなったおじいさんのために出演者全員で歌を歌っているところとても素敵でした。そして家族が桜の前で1つになったのを見て涙が止まりませんでした。
  たくさんの登場人物がとても魅力的で一人一人のキャラクターがとても愛すべき人物でした。大変良い舞台でした。ありがとうございました。

色々な人間模様と、それぞれの葛藤の様が面白おかしく描かれていて、舞台に引き込まれていた。身につまされる想いで観た人も多かったのではなかろうか。
  核家族化が進む中、これからのお墓をどうするかは切実な問題であるが、「墓友」というのもリーゾナブルな選択肢の一つだと思った。ただ、邦子さんは結局、頑固おやじと一緒の墓に入ることになるだろうな、と思った。それが一番ハッピーだと思った。
  今例会を迎えるに際し、劇団からバーベキューの食材を用意するよう要望が来ていたので、舞台からバーベキューのニオイが流れるのかな、と思っていたが、リアリティーの無いバーベキューシーンで期待はずれであった。
  シンプルな舞台装置ではあったが、サンドアート(?)の映写で色づけされた舞台は新鮮であり、十分雰囲気が出ていると思った。

現在の社会におけるテーマを取り上げており、身近なこととして観ることができました。
  年齢、社会での立場や性別によって生じる考え方の違いを理解するには、それぞれが自分の考えを言うことから始まると感じました。2時間45分、長かったですが楽しめました。

「死ぬ」ということは「生きている」なかで唯一の「真実」なのだと改めて思った。様々な出来事や人との出会いがある中で起こった出来事の捉え方は人それぞれで、本当に分かり合えたか否かは分からない。誰しもが自分が正しいと思いたいし、認められたいと思う。しかし、それを他人に強要すれば摩擦が起き、反発し合う。
  墓友の距離感は人と人との距離感で、互いを尊重し合える距離感なのかもしれないと思った。
  LGBTを意識し「死ぬ」ことまでに直面しただろう彼らは、強くしなやかで、温かく周りを理解しているように思えた。「毎日1回は死んでいる」ということは、日々生まれ変わることが出来る、やり直しが出来るんだという勇気を頂いた気がした。

鳴門例会カーテンコール

バックの砂絵がとても素敵で、場面が変わるたびに見とれてました。主人が行けなかったので、義母と一緒に行ったのですが、帰りの車の中で、「何か考えさせられる劇だったね」と話がはずみました。

私は家族がいて今とても幸せなので、「墓友」のことなど考えられませんが、もし自分一人で最期を迎えなければいけないとしたら、観劇したあと仲の良い友達と「墓友」になって死を迎えるのも寂しくなさそうで、ありだと思いました。
  暗い話だと思っていたのですが、笑いもあり、共感することが沢山あって、最後はなんだかほっこりする温かい気持ちになりました。

いつ来るかわからない「死」を考える年齢になり、私達夫婦限りのお墓をどうするか、最近考えるようになってきていた時に「七人の墓友」のお芝居を観ました。以前、ある外国のドキュメンタリー番組で、親のお墓のことを放映していました。公園の(決められた)木の周りに埋骨していて、そこへ遺族の人が訪れました。その人は「会いたい時に、何時でも会いに来れる所に葬ってあげたいと思った。今日も話をするために来た」というふうに話していたのを思い出しました。
  楽しいお芝居だったが、近い将来を考えさせられました。

代理で行きました。とても寒くて舞台に集中できなかったし、物語がいまいち面白くなかった。
  会員のほとんどが高齢者であり、今後の作品はもっと明るい、笑えるような内容のものにして欲しい。その意味で、今回の作品は面白くなかった。

テーマが我々の身に直接さし迫ってくる問題であり、セリフが現実味があって、時にユーモアがあって、笑ったり、胸がしめつけられたり、充実したお芝居でした。

命あるものは必ず「死」を迎える時が来るのですが、先に準備しておくのは、なかなか出来ないことですね。でも、この劇を観て、自分の「死」について考えさせられました。後悔をしないよう少しづつ整理をしていこうと思いました。
  ただ、お墓に関しては、私はやっぱり他人と一緒に入るのではなく、今まで苦楽を共にした夫と一緒に入りたい。

一人ひとり姿形が違うように、生き方も考え方もさまざまだと思う。当然、価値観もそれぞれ違ってくる。でも、生きていく中で時代の流れが変わっても、今も昔も決して変わることのない一番大切なものは何なのかを教えてくれた舞台だった。
  何時ごろから鳴門市民劇場を観てきたのだろうと思い返してみる中で、今回ほど心を揺さぶられる想いをしたことはなかったように思われる。
  人との絆を考えるとき、周りの人への思いやりを忘れてしまい、自分本位な行動になってしまう。何を大切にすべきかを見失ってしまうことが多い。日々反省することばかりだが、今、何を選ぶべきかをしっかりと見据えていきたいと思った。
  自分の最期をどうするのか、お葬式の形式も変わっていくだろうし、お先祖さんなどということは、核家族の中では無用の長物になりつつある。一緒にお墓に入りたくないお母さんの心情に怒り心頭のお父さんの気持ち、われわれの世代の考え方かもしれない。子どもや孫たちの目には見えないが決して断ち切れない繋がった縁を教えられたように思った。
  「市民劇場は奥が深い!」と、サークルの人から感想をもらった。「自分が良いように決めたらいい」というセリフがあった。その自分を育ててきたのは、多くの人たちにふれあい、支えられて、今がある。これからも繋がっていく縁を大切に観劇を楽しんでいきたい。
  スクリーンに描かれる砂絵も、とても感動的で素晴らしかった。

否応なく迫りくる終末、自分はどう葬られたいのか?人生の総括ともいえる非常に重い問題である。
  しっかり者の母・邦子の「あなたと同じ墓には入りたくない」を中心に、家族、友人、恋人達を巻き込みながら、驚き、衝突し、語り合い、励まし合って、遂には個人墓として独立しながら親しい仲間と共同の樹木葬に入りたいと盛り上がっていく。
  それにしても、社会派コメディらしく劇中時代背景が進んでいる。LGBT、カミングアウト、独身リポーター仁美の不倫生活、若者の恋人付き合い観、墓友たちの人生の本音・・・。極端な出場人物により深刻な問題をドライに本音で考えさせる狙いだったと思われるが、まだ世の中そこまで行っていないとの抵抗感あり?
  結末は、真面目な兄夫婦も頑固亭主の義男も邦子の墓友の気持を理解し、家族、夫婦一層強く結ばれ、めでたしめでたしの感動シーンとなるが、劇中真剣な戸惑い、ユーモアに笑いながらリラックスの中に3時間のほろ苦い家族コメディが終わった。
  血縁、一家の継続や安定よりも1人1人の自立と生き方追及が大切!また身近なお互いの尊敬と感謝、常日頃からの本音の語り合いが、生き甲斐の本質に通じるものだと改めて再認識させられた。

現代社会のかかえる、あらゆる課題がズラッと登場。どのテーマも向き合うには、かなりの気力も体力も必要とされるところをラブ&ピースでカラッとみせてくれました。それぞれの人生に、それぞれの価値観があり、ほんの少し互いを尊重すると、このお芝居のように何かが少し変わるのかもしれないですね。
  墓友も七人、エンディングでまとまった家族も七人、合致する数に、これからのいろんな形の未来が予想されて、明るい気分になりました。

終活について考えさせられました。

「お墓モンダイの話」と思っていたらメイン「家族の話」でした。
  毎日顔を合わせていて血も繋がっていたりする「身内・家族」であっても(良く考えたら当然ですが…)すべて分かり合えてるなんてことは妄想で、思いもよらないW顔“やW考え”を持ったりしていて。うろたえもするし、まかり間違えば家族崩壊か…なんてことも! だから。時にはホンネで話もしないといけないかもしれないし、だから、家族は「空気みたいな存在」なんて言わずに、人一倍、ちゃんと理解しようと頑張らないと?いけないのかもしれないなあとも思ったりしました。あとは…ダイバーシティの話でしたね。ひとつの家族にあれだけ多様性が集まることはまず無いでしょうけども、どんな生き方も価値観も認め合うべき時代、受け皿を大きく、心を柔らかに鍛えたいものです。 「お墓モンダイ」については、これぞ理想のお葬式!と思える素敵なものを見せてもらえました。私が好きな歌を歌って送ってくれる友達や家族をしっかり持っておかないと!

素晴らしかったです。人生の参考になりました。いろんな人たちがそれぞれの立場で気持ちをぶつけ合う。どの立場も気持ちも分かりよく、時々面白さもあり、で、たいへん楽しめました。背景がデッサン画で次々描かれていくのも斬新なアイディアでとても素晴らしいと感心しました。

@砂のアート、素晴らしかったです。
  A言葉が聞き取りにくかった。もう少しゆっくりしゃべって欲しいと思った。
  Bなつかしい曲、キラキラ星だったのだ。

「墓友」・・・タイトルから、少し重たい感じもしましたが、ストーリーが展開するにつれ、どんどん引き込まれていきました。
  今まであまり見たことのない、暗転でのサンドアートを使っての構成も面白かったです。
  あらためて「死」、「墓」、「人生」について考えさせられた作品でした。

お墓、仏壇など史に関することが最近よく話題になり、とても身近に感じられる今日この頃です。今後のありようについても考えさせられるお芝居でした。暗いかと思いきや、明るく楽しく観ることができました。少し聴き取りにくいことがあり、他の人が笑っているのにわからないことが何回かあり、残念でした。

劇団俳優座公演の「七人の墓友」を観劇して考えさせられました。我が家とよく似た内容だったからです。私は高齢になり、あの世に行くのも近いなあと感じていますが、常々妻が「私が死んだら、あなたと一緒の墓には入らず、樹木葬にしたいのよ。」と言っているからです。今回の公演は私にとって身に染みる内容でした。このような考え方をするのは時代かなと受け止めています。
  死ねば、その家の墓に入るのは絶対的だと思っていましたが、時代により人の考え方も変化するようです。寺離れの現象もその一つだろうか。

私たち70代世代には、身につまされる題材でした。墓のことについて真剣に考えさせられました。核家族化され、同居しない家族が多い中、なかなか墓参りもできない家族が増えています。笑いがある中、しんみりとして、じんと胸にひびく劇でした。とても感動しました。

代表者は観られなくて残念でした。観劇した会員さんは良かったとの感想でした。折しもお彼岸さんの季節、先祖の墓参りをしながら私は素直に「ここに入るのかな」と思いました。

人生いろいろです。面白かったです。

まず背景のサンドアートが素晴らしかったです。次から次へと変わる場面がとても印象的でした。
  この作品を観て時代の流れを感じたのと同時に私たちの終活も事も考えさせられるお話でした。
  これからじっくり考えていきたいと思います。

鳴門例会カーテンコール

E-mailでのお問い合わせは、         鳴門市民劇場ホームページ
nrt-geki@mc.pikara.ne.jp
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