兄おとうと

鳴門市民劇場感想集

例会の紹介はこちら

舞台写真

六人の芸達者とピアノ演奏……。楽しくて、おかしくて、ホロリ!
  剣幸さんの和服姿も素敵でした。

いつも市民劇場に来ています。ミュージカルに面白くユーモアにした芝居で良い劇であった。

楽しかったです。

欠席者なし。
  兄弟愛をミュージカル的に作り、面白く昔の時代の物語にしていました。現代に於いてはなつかしく良い思いでの劇であったと思います。

味があって良かったが、内容が少々わかりにくかったが時間がたつごとに良くなり、最後には大変良かった。

音楽にのり、状況説明もよくわかり、肩がこらずにたのしく 観ることができました。

内容が今ひとつ、むずかしかったが笑うことは多く、楽しかった。

ピアノ演奏が軽快で素敵でした。宮地雅子さんは弟思いの姉さん、中国人の娘さん、説教強盗、苦労して上海でお店を出した妹さん、etc…、演技、唄、踊り、どれもとてもうまくて、名前は知らなかったけど顔は知っていました。ファンになりました。

国会で憲法改正の云々のタイミングに大いなる提言。井上ひさしの温かさときびしい目が軽快にくりひろげられ感動しました。宮地雅子さんへ大きな拍手を!

ピアノの音が素敵でした。やさしい音色で軽やかで…
  せりふもはっきり聞こえて、楽しめました。

劇を見ながら、人間の生き方、考え方の幅の広さを感じながら、又、役者さんは生き生きと演技されていると思いながら観劇しました。
  私は作造のように家族以外の人にああまで援助をする事は出来ませんし、又、信次のような生き方も出来ません。
  兄弟は偉大な政治学者と高級官僚で生き方、まるで違いますがやはり人間は皆同じだなあと思いました。
  又、兄の嫁、弟の嫁は大変理想の女性像に描かれていましたが、本当の人生はそううまくいかないのでないかと思いました。
  小さいときに離ればなれになっていた二人の生い立ちを聞きながら、今の世の中は昔と違いずいぶん良くなって、今の時代に生きていて良かったと思いました。
  今回を含め、ほとんどの役者さんがいつも真剣に生き生きと演技されているのを見ながら感激し又、役者さん達の今の人生は充実しているのではないかと思いました。

おしばい、それともミュージカル?六人でよくがんばってると思います。
  なん役もした二人が印象にのこりました。「三食たべて火の用心で元気がいい。」いいですね。

こまつ座はやっぱり良かったです。井上ひさしの言いたい事がよくわかった。

兄弟はお互いに思いつつ、ぶつかり合い、姉妹は夫を立て助け合う姿は夫婦のよき時代の象徴の様な思いがしました。
 剣幸さんの歌声は格別良かったし、ピアノ演奏がたいへん良かったです。

「兄おとうと」民主主義を唱え、人々による人々の政治を夢見た兄、吉野作造。エリート官僚、貴族院議員、大臣を歴任し国家の基盤づくりに専念した弟吉野信次。共に秀才の兄弟が異なる道を歩んで会えば意見の食い違いで議論、政論、激論と続く。それを見守り、支える両夫人たちもまた、姉妹だった。
 辻萬長さん、恰幅のよい大物人物よく似合っていました。
 宮地雅子さん、小柄な体で歌いおどり、迫力のある説法強盗など笑いと、明治、大正、昭和と時代背景がよく出ていました。ピアノ演奏が最高に素晴らしく舞台の動きと音楽がひとつになって、日々のストレスを解消してくれました。「夢の街 天津」「海苔のおにぎり」よかったです。「花よりタンゴ」のピアノ演奏を思い出しました。

音楽評伝劇と云うものを初めて知りました。かた苦しいストーリーを新しく、今の時代も風刺したような軽さで音楽と共に役者さんの演技とのどで楽しめました。

せりふがとてもききやすくて長時間でしたが楽しみました。

感想を書く前に吉野作造・信次兄弟のプロフィールを簡記します。兄弟共に[年次は違うが]東京帝国大学[今の東大]を首席で卒業。弟は官僚のトップへと登りつめ、又一方兄の作造は政治学者として民本主義[後に民主主義と変る]を提唱し大正デモクラシーの理論的基礎を提供。兄は中国、欧米に 留学し、帰国後は助教授、教授となり朝日新聞の論客或は中央公論誌上等に憲政の本義を説き、又他にも自説を世に問う。その頃より軍からの圧力・右翼からの迫害を受けるが、頑として自身の主義主張を曲げずに通す。しかし遂に大きな時代の変遷の中で軍の戦争へと押し流されていき、五十五歳の生涯を閉じる。[明治十一年誕生・昭和八年没]
  今回の演劇は上記の様な堅い作品かと思いきや、流石井上ひさし先生流で、軽くオブラートに包みこんで、一寸目先を変えて肩の凝らない見事な作品に仕上がっていた。
  幕があくと、最初から踊りあり歌ありで劇が進行していく。中でも随所に笑いを誘う場面会話を演出したあたりが多く、次から次へと観客を誘い込んだ。そしてその間に、場面に合ったコーラスをうまく取り入れたあたりは、鵜山仁さんの演出が、音楽家宇野誠一郎さんの名曲を芯にしながらうまく舞台を創り上げたと感じた。劇の中では特に吉野兄弟とその妻達[実の姉妹]のやりとりがたいへん面白く、たっぷり笑わせてくれた。兄・おとうとはまったく違った道を歩み続け、二人寄れば何時も自分自身のもつ持論をぶつけ合い、ケンケンガクガクと議論をかわす。でも議論が終われば非常に仲の良い兄・おとうとにかえる。常に弟は兄を尊敬し、又兄は弟想い、劇中でもそれを十分感じることができた。上手い演出だと感じました。

ものすごく迫力があった。難しい内容を分かりやすく楽しく……。面白かった。強いていえば踊るのはあまり趣味ではないけれども、ゲンキが一杯伝わってきた。

辻萬長の歌のうまいのに聞きほれました。スピーディでとても楽しかった。

朴勝哲さんのピアノ演奏が素敵でした。
  堅苦しい議論あり、明るすぎるくらい愉快な歌あり、長いと思っていた上演時間があっという間に過ぎてしまった感じがあります。

役者さんの歌声の素晴らしさに感激しました。
  後部席でしたが聞きとりやすかったです。

先人がこうやって必死に築いてきた民主主義を現代の私たちはちゃーんと継承して、よりよい方向に向かえているのかな……。今の政治家サンたちのカオがちらちらしたり、自分の勉強不足、意欲不足もちょっと身にしみたり、たのしい笑いの中にも時々そんな思いが頭をよぎる。
  井上ひさしワールドに今回もひきこまれました。

こまつ座の舞台は面白い。
  動きがあり、「唄」があり、上演時間の長さが全然気にならず、まだずっと見ていたい気持ちであった。
  年齢差の十才は昔は今より大きいのかな、私的には三才差の五人兄妹で育った私は年齢差はあまり思わずに育ったが、男女差はあったが……。学者と政治家、考え方や生き方は異なるが兄弟愛はうかがえる。妻達が実の姉妹で仲の良いのも「あに」「おとうと」をつなぐクッションとなっている。時代背景は現代に通じるものあり、井上ひさしさんの劇は社会への痛烈な批判にもなっており考えさせられる。
  主役級四人の他の小嶋尚樹さん、宮地雅子さんのいくつかの役を演じきり、その巧みさに感心した。
  ピアノの生演奏も感激。舞台挨拶にも出てほしかった。

とても楽しくて見ごたえのある作品でした。
  生演奏のピアノと素敵な歌声に長時間にもかかわらず、ずっと集中できました。  

社会主義、軍国主義・戦争とはじまりのセリフから皇室問題や推移のはげしい現代の世相がチラついて暗い気分でしたがすばらしいピアノ演奏にのって軽快な動きやユーモラスな表現・早変りがあって少人数でも盛り上がった演劇で楽しい夕べでした。たのもしいリーダーが現れて不安な未来を開拓 してほしいです。

「兄おとうと」期待どおり非常に面白かったです。二人の兄弟がお互いに理解し認め合いながら育った環境から学者と官僚というそれぞれ違った職業に就き活躍し、それぞれの立場の違いから兄は国民の声を聞きながら世の中を良くしていこうと努力し、おとうとは上からの押し付けで世の中を良くしようとする。二人とも世の中を良くしようとする目的は同じなのですが、その手段が違うため一緒になると激論になってしまい、親しいが故に許すことが出来ず、疎遠になってしまう。しかし最後は「ねごと帳」なる井上ひさしの虎の巻がとびだし二人の心のわだかまりを溶かしてしまうという内容であり、唄あり、踊あり、笑いあり、風刺あり、と本当に楽しい劇であった。ただこの劇の時代背景として日露戦争、第一次世界大戦の戦勝に酔い軍の力が異常に強くなってき、第二次世界大戦へ向けての足跡が聞こえてくると言う状況下にあり、兄おとうとのわだかまりも解け、世の中の本当の幸せは何なのかは見つけることが出来たにもかかわらず、それを素直に喜ぶことが出来ず考えさせられた劇でもあった。

天下国家を論じ合えば議論ばかりの秀才兄弟、舞台が少し堅苦しく感じてましたが劇中での歌声が明るく、又妻達のはからいで再会した二人が絆を強め仲良くなり、ほのぼのとして温かい気持ちにさせられました。

さすが役者。歌あり踊りありそれぞれの演技に感嘆するばかり。バックのピアノの旋律も良かった。

吉野作造、大正デモクラシー……昔、歴史で習った様な???ほとんど詳しいことは知らないままだったのに、「兄おとうと」を観て、吉野作造に関する本を探して読んでみたくなりました。
  学者と官僚の兄弟で考え方の対比が面白かった。学者の立場から世のために尽くした吉野作造の生き方に大変心を打たれました。

井上ひさしの世界を楽しみました。
  何役もこなされた宮地雅子さんの熱演に魅了されました。
 「三度のごはん、きちんと食べて、火の用心。元気で生きよう、きっとネ」庶民のささやかで、最高の幸せへの思いがこめられています。いろいろ欲張らないとこれだけで幸せな気分で生きられるのだと思いました。

面白かったです。六人の明るい素晴らしい歌声、感動の2時間40分でした。お芝居の内容も良かったし本当に楽しい舞台でした。前から二列目の席だったので、剣幸の上品な美しさに魅せられました。

息子と帰る車の中で、吉野作造の生きた時代のことを話しながら息子から歴史の勉強をしてもらいました。社会好き(歴史)の息子は頼りになります。その息子は一言!「今日は勉強になったわ」との事です。

自分的に考える事がたくさん有る良い舞台でした。

これぞ「井上ひさしのてんこ盛」!!こんな芝居が観たかった!!憲法問題、日本語の豊かさ、米の大切さ、歴史認識……
 どこをとっても井上ひさしの主張が粒立っている。しかも私の大好きなチャップリンの「ティティナ」の曲(『モダンタイムズ』の劇中歌)の替え歌に乗せて「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく」伝えてくれる彼の力量に感服しました。「三度のごはんきちんと食べて、火の用心、元気で生きようきっとね」こんな世の中をつくるために「憲法とは人々から国家に向かって発せられた命令である」のです。名せりふをじっくりかみしめたいですね。今こそ、今だからこそ。

2時間40分と長時間の上演でしたが、歌唱力抜群、笑いもあり、兄弟姉妹の思いやりも込められていて楽しく見ました。
  ピアノ演奏もすばらしかったです。

聞いていたあらすじとは違って、大正時代のことが良く分かり、なおかつ兄弟の生き方が理解できました。
  4名の主役と、多数の役をこなした二人がいて、はじめて時代背景全体が理解できたと思います。音楽評伝劇ということで適当に歌があり、楽しかったです。

偉大な人ほど自分の信念は曲げられないものなのでしょうネ。
  「兄・弟」の関係と「姉・妹」の関係とでは随分異なりますネ。姉妹の場合はもっと素直な間柄になれるような気がするのですが。「兄弟」のよき関係維持には「妻」の役割の重要さとか、平凡な生活の中でこそ、楽しく過ごせる意義を改めて考えさせられました。
  難しい内容かと思っていたのに、明るくて分かり易く、とても面白い舞台でした。

バラエティに富んだ演出で面白く、又楽しく見ました。
  身の回りのどこにでもあり得るテーマだが、それぞれの生き方をじっくり考える奥の深さもあり、なかなか骨のあるお話でした。
  私達のサークルは風邪のため、欠席する方が多かったのが残念でした。

ピアノ演奏がすばらしく、さわやかな歌声を盛り上げていた。
  出演者がたった六名なのにその二倍、三倍くらいの効果が出て、終始笑いと楽しさで二時間半があっと言う間に過ぎた。
  特に脇役の男女二人の演技は印象に残った。

家族の人間関係をコミカルに楽しく出来上がっていてよかったですよ。笑いもあり考えさせられました。

今回も全員出席。皆それぞれ楽しめた様子。
個人的には剣幸さんの歌声がすてきでした。

姉妹のきずなの強さを感じました。

秀才の誉れ高い兄弟が美人姉妹と結婚……
  血を分けた兄弟が、いつかまったく違う道へ。
  そのふたりの仲をとりもつ姉妹(妻たち)そんな姉妹の視点からこの劇を再演してほしいと思ったことでした。

ミュージカルだとは思っていなかったので、正直驚きました。ユーモレスクの曲に合わせて歌われていた、へそくりの歌にハラハラしながら笑ってしまいました。

舞台写真

E-mailでのお問い合わせは、         鳴門市民劇場ホームページ
nrt-geki@mc.pikara.ne.jp
まで。